社会保険労務士(社労士)の富所正史です。

将来は、自宅外に事務所を構え、社会保険労務士として開業したいと決めていました。しかし、それはあまりに冒険でしたので、手始めに、「富さんのウォーキング・ランニング教室」を千葉県印西市の千葉ニュータウンで妻と始めました。

「自分の力で千円稼ぐ!」それには自分に何ができるかと日々考え続けていました。

そして、思いついたのが、中学からやっていた陸上部のランニングでした。ランニングの基本はウォーキング、これをセットにして「ウォーキング・ランニング」を提供しようと思ったのです。

しかし、中学、高校、大学、社会人と20年にわたって陸上やクロスカントリースキー競技をやってきましたが、有料で歩きや走りを伝えるには自信がありませんでした。

そこで、マラソンでオリンピック出場3回の宇佐美彰朗(うさみあきお)氏の「宇佐美ウォーキング教室」(東京・新宿区)に1年通い歩きの基本を学びました。さらに、日本ウォーキング協会の「健康ウォーキング指導士」の資格を得るため1年間かけて論文、実技の課題に取り組みました。

ウォーキング・ランニングの実技講習会には数えられないほど参加しました。こうして2年がかりで準備をし、ようやく「富さんのウォーキング・ランニング教室」の立ち上げにこぎつけたのです。2011年1月のことです。その2ヶ月後に東日本大震災が起こりました。

教室の開催を地域新聞に掲載、駅前掲示板にポスターを掲示するなど地域に広報しました。当時、千葉ニュータウン駅構内に掲示板がありました。ハガキサイズのウォーキング案内50枚ほど入れたケースを掲示板にセット、毎朝、案内の補充に行きました。

「10枚持っていってくれた、20枚持っていってくれた!」など一喜一憂、早朝6時頃に案内を補充に行く、この時のわくわく感と幸福感は10年経った今でも忘れません。未知のことに挑戦する喜び、こんなにも情熱が注げるのかと自分でも驚くほどでした。

こうしてスタートしたウォーキング教室、多い時で30名を超す参加者、あらためて健康維持や正しい歩きを求めておられる方々がいることを知ったのです。

その後、カルチャーセンター、小学校PTA、福祉センター、保健所など多くのところで声をかけていただき健康講座を担当しました。

サービスを提供し、そのサービスに価値があると思う人はお金を払ってでも参加します。価値あるサービスを提供する、そして相手に喜んでいただくことが起業の基本だと知りました。
この経験は、社会保険労務士として起業する上でとても役立ちました。

今年10月16日(土)、東京・練馬区大泉学園の勤労福祉会館で「良い姿勢づくりと正しい歩き方」の講座を担当します。今年で6年目、毎年声をかけていただき張り切って担当しています。

受講者には参加の目的を聞きます。「スーツを新調したのに、姿勢が悪いためさえないと家族に言われた。良い姿勢を学びたい。」、「歩き方を今まで一度も学んだことがなかった。」など目的はいろいろ。

今は、本業は社会保険労務士、健康講座は、依頼があれば喜んで担当する程度にしています。この秋には、2つほどの健康講座を担当します。(2021.8.24) 

良い姿勢づくり3ポイント