東京都千代田区神田で社会保険労務士を開業している富所正史です。

初めて参加した起業塾でのこと

今から8年前、起業塾というものに初めて参加。千葉市内で午前・午後で5日間、出席者50名ほど。第一印象は、参加者の目の輝き、会社の職場研修や説明会のようなだるさがない。熱気がある。参加費、交通費すべて自己負担、5日間も参加するのですから、受け身ではいられません!公務員も何人か参加していました。

私のグループに20代の聡明な感じの人で「東京都の職員です。」と自己紹介した女性がいました。身分も生活も保障されている都の職員が、なぜ起業をめざそうと思ったか聞いてみました。そしたら、「都という大きな歯車の中で働いているが、自分に何ができるか挑戦、人生にチャレンジしたい!」と。公務員の中にもこのままでいいのか?と悩み考えている人がいるんだと思いました。

過度な遠慮はダメと知る

グループでの話し合い。テーマ「起業、自分の思いを形にする、その構想についてグループ内で話し合う」最初にグループ内で役割分担。司会、記録、発表者の3名を決める。

全員初対面、すぐに決まるかなと心配していたら、即座に手が上がり、「司会をやらせていただきます。それでは、私が記録やります。私が発表担当します。」とわずか30秒で決まり。一瞬、「これはなんだ?見たことないぞ、この光景!」そして、なぜか自分が遅れを取ってしまった敗者の気分に・・・

この時、気づきました。起業というのは、積極的に何かをつかみ取って行く気持ちなんだと。記録担当をイヤだと思うか、どのような役割でも担う気持ちか。実は、そのような小さな積み重ねが、事業で成功するかどうかの違いではないかと知ったのです。

長年、キリスト教会の教会員として過ごしている中で、いつしか、謙虚、謙遜は多少身についても(?)何かをつかみ取って行く強気の姿勢がなくなっていたことに気づきました。謙遜は必要、しかし、遠慮は良くない。と思いました。

8年も前のことで起業塾5日間の内容は覚えていませんが、とっさに手が上がり、「私が司会をやります、私が記録をやります。」の光景はいまだに忘れません。あのできごと以来、少し度胸をもって「私が担当します!」と努めて言うようになりました。この意識改革は、今の仕事にとても役立っています。