東京都千代田区神田で社会保険労務士を開業している富所正史です。
「自分の力で千円稼げるか?」という新聞の記事を目にし、「富さんウォーキング・ランニング教室」を千葉ニュータウンで立ち上げたことを先回書きました。その時の経験で、今の社会保険労務士の仕事に生かされていることを今回と次回で紹介します。お金をいただき「すみません!」はNG。
お金をいただき「すみません!」はNG。
「富さんウォーキング・ランニング教室」は1回1時間30分、参加費千円。最初は、お金をいただくことにためらいがありました。参加費は受付でいただきますが、お金をいただく時や釣り銭を渡すとき、思わず「すみません!」と言ってしまいます。お金をいただくことに慣れていませんからつい出てしまうのです。
サービスは品物と異なり、目に見えませんから価値がわかりにくいものです。有益な情報を提供しているにもかかわらず、「目に見えないものがどうしてこんなに高いの?」という視線が怖くて堂々と打ち出せないということがありますね。
しかし、期待して参加される方の気持ちに応えるためにも「すみません!」と言ってはいけないことに気づきました。1時間30分の講習のために指導案を作成し、ウォーキングの動きやその説明の事前準備を行います。多いときは準備に5時間かけました。
また、歩きのスキルアップのために、競歩の元オリンピック選手の個人指導を受けましたが、受講料はなんと2時間で2万5千円でした。講師が提供するサービスには、多くの時間と労力とお金の投資があって成り立っているのです。
やがて、「参加費ありがとうございます」「参加費頂戴します」のことばに変わりました。最高のサービスを提供していることへの自信を持ち、そのための努力を怠らず、決めた報酬はきちんといただく、そのことで、相手は信頼をよせ喜んで報酬を払ってくださる。そして、参加して良かったと満足して帰るのです。
この経験から、現在は、社会保険労務士として期待に応えられるよう努力し、同時に、料金表の報酬を遠慮せずにお伝えするようにしています。提供するサービスに自信を持ち、料金は遠慮せずにお伝えすることは、そのサービスを職業にして行くためにはとても重要なことなのです。