社会保険労務士(社労士)で年金アドバイザーの富所正史です。

今回は、障害年金の申請を社会保険労務士に依頼するメリットです。

車検を自分でやることを「ユーザー車検」といいます。なんといっても自分でやるので費用がかかりません。しかし、ユーザー車検だと検査項目を詳しく自分でチェックし、車を運輸局に持ち込んで検査を受けるなど、まさに一日がかりです。

車に例えれば、障害年金の申請を自分や家族で行うことは「ユーザー車検」、社会保険労務士に頼むのは「業者に頼んでやってもらう車検」、こんなイメージです。

障害年金を自分でやる一番のメリットは、費用がかからないこと。しかし、とにかく時間がかかる。そこで、障害年金を社会保険労務士に依頼するメリットを5つ書きます。

①障害年金を仕事にしているので、数多くの申請を手がけている。たくさん経験しているので、どのように進めたら良いか判断できる。

②本人は、医師に診断書作成をどのように依頼して良いかわからない。診断書作成を医師にまかせっきりにしてしまうため、作成された診断書が、日本年金機構・障害年金センターの「認定医」から認められるものになっているかどうか判断できない。
※障害年金の審査は「認定医」と呼ばれる300人の医師が行っています。(ネット情報)

③その点、多くの申請を手がけている社会保険労務士は、医師に診断書作成を依頼する時に伝えるべき情報をしっかりと伝え、それを診断書に反映していただき、より整った診断書を作成していただくことができる。

④本人がやっていたら、6ヶ月もかかるが、社会保険労務士に依頼すれば、2ヶ月程度で申請までこぎつける。経験があるから手順が分かりどんどん進められる。

⑤ベストな方法を知っている。さかのぼって申請すれば最大5年分受給できることを遡求(そきゅう)というが、これができるかどうか判断できる。日本年金機構にさかのぼって申請し、5年分が認められて500万円受給できたなどという話しは結構ある。

社会保険労務士に依頼しないで、自分で書類作成から申請まで行ったというケースもあります。私のところに相談においでになる方で、10人に1人くらいは、自分で手続きし認定されたという話しは聞きます。

しかし、何回も年金事務所に行き、時間がかかって大変だったといいます。他の病を発症し、今度は社会保険労務士に依頼することにしたということで私のところを訪問。

自分で申請手続きをすることで、障害年金の知識、経験も増え、しくみに精通するという意味では、自分で行うことも一つの選択だと思います。(2022.11.18)