社会保険労務士(社労士)で年金アドバイザーの富所正史です。

今日は、障害年金「病の娘は努力してきました」です。

2022年8月21日、読売新聞朝刊の人生案内です。(原文のまま)
まずは一読下さい。あなたならどのようなアドバイスをしますか?

「60代の女性。30代後半の娘について相談です。娘は14歳で不登校になり、その後、そううつ病と診断されました。精神科に20年以上通い、5回ほど入院したことがあります。デイケアに毎週1回通っていて、就労移行支援を2年、カウンセリングも4年受けました。

状態が良い時に、週3日、5時間程度のパートの仕事を何度かしたことがありますが、どれも2ヶ月程度でやめました。疲労と対人関係が原因です。その都度、「働くのはばからしい」「健常者がうらやましい」「生きている価値があるのか」と言います。

娘は努力してきたと思います。見た目には分からない病気だけにふびんです。本人も体調が悪くて働けないのか、自分が怠けているのか、分からないようです。私の育て方に問題があったのかもしれない、との思いから眠れないことがしばしばあります。娘のいらだちと悲しみの入り交じった発言にどう対応したらよいか分からず困っています。(神奈川・M子)

こうした病の方に対応する人として、「医師」「家族」「社会保険労務士」がいると私は考えています。当然、医師は、病に直接向き合う最も大きな影響ある人、家族は身近にいる最大の理解者であり支援者でしょう。

そして、社会保険労務士は、病の方の生活を「障害年金」という国の保険制度を使って支えます。病で思うように働けない、収入が途絶える、それを国民年金・厚生年金という国の年金制度で救って行く、そのための手続きを担います。

この娘さんは、「いつも誰かの世話になっている、自分は生きている価値があるのか」というつらい思いをお持ちです。しかし、障害年金を受給することで、自分に誇りをもつことができるようになります。障害年金は経済的な安心をもたらすだけでなく、精神的な不安をなくすことにもつながります。

具体的な受給額ですが、初診日が国民年金か厚生年金か、被扶養者がいるかどうかなどで人によって異なります。認定された場合、月6~13万円程度受給できます。障害年金を受給できることで、余裕をもって治療に専念できるのです。

今回の相談者が、「障害年金」を国に申請し、認められることで生活の糧、心の糧を得ることができるよう心から願います。その人がその人らしく、誇りをもって自分の人生を歩んで欲しいと思います。そのために年金の専門家、社会保険労務士が存在するのです。困ったらお電話下さい。電話 03-5244-5830 相談は無料です。 (2022.8.23)