社会保険労務士(社労士)、年金アドバイザーの富所正史です。
私が訪問する行政機関で一番多いのが年金事務所です。多い時は、週2回。皆さんは、年金事務所に行かれたことありますか?ほとんどの人が行く機会がないと思います。
それにしても、年金事務所にはやや異様な空気があります。年金事務所の玄関を入ると、不思議と訪問する人(外部からの人)の態度が横柄になります。
受付の女性職員が用件など聞きますが、訪問した人の言葉遣いがワンランク高圧的になるようです。受付は比較的年配の女性が多いこともあるかもしれません。
それに比較して、公共職業安定所(ハローワーク)、労働基準監督署は「これでよろしいでしょうか?ご指導お願いします」のような言葉遣いで、先の年金事務所とは大違い。(私にはそのように感じられます)
なぜだろう?と考えた時、年金の場合、こちらは保険料払っているんだから・・・という、店なら店員と客の関係のような力関係があるのではと考えます。年金事務所の職員の方も、あまりペコペコしなくてもよいのではないかと思います。
そのようなことを感じていた折、またまた起きたできごと。
10月6日、「年金振込み通知書」誤送付97万件。日本年金機構は、基礎年金番号や年金受給額などの個人情報漏れが起きたと発表。
愛知県で通知書を手にした高齢者が年金事務所に相次ぎ詰めかけ職員が対応。誤った通知書の回収にあたっている職員に「『間違ったから回収します』じゃないんだよ!」と詰め寄る人も。(東京新聞)
日常的に年金事務所に出入りしている私は、この光景がリアルに浮かんできます。「お前ら!もっと真剣に仕事やれよ、国民をなめてるのか!」おそらくこの程度のことは言っていると想像されます。
かつて、千葉県内のある年金事務所に行った時も、隣のブースで中年の男性が職員に罵詈雑言(ばりぞうごん)を浴びせていました。「お前ら!電話で確認した上で来たんだ、書類が不備で受付られないじゃないんだよ!一日仕事休んで来てるんだ!」と延々と怒鳴りちらします。職員に向かって「お前ら!」という言葉を使ったので、本当に許せないと思いました。
日本での年金受給者は4500万人。これだけの受給者を適正に管理する日本年金機構もそれはそれで大変だと理解できますが、ミスがあるとそのミスが異常に強調されて報道、国民の不安をあおります。機構も頑張っていただきたいと思います。
社会保険労務士で社会保険労務士会から年金事務所に派遣され、年金業務に携わる人が多いです。私も声がかかったことがあります。年金業務に精通し、自信をつけるには年金事務所で数多くの年金業務をこなすことは絶好のチャンスだと思いますが、私は、今だに手を挙げていません。日本年金機構・年金事務所の業務はやはり私には無理だと思っています。
年金事務所の窓口職員は、誠実に真剣に業務をこなしています。訪問するたび、「年金事務所の皆さん、日々の働き本当にご苦労様です」と心の中で言っています。今日10月8日午後も、年金事務所に予約が入れてあり訪問します。(2021.10.8)